NVDA 日本語版ガイドブック

作成 2014年7月6日

NVDA 日本語チーム 西本卓也

この文書は メールマガジン BLPC パソコンメモ に2013年12月から2014年5月にかけて
掲載された記事を再構成したものです。


スクリーンリーダー NVDA の概要

NVDA とはどんなソフトなのかご紹介します。
NVDA (Non Visual Desktop Access) は、無料の Windows 用スクリーンリーダーです。
対応する Windows のバージョンは XP, Vista, 7, 8, そして最新の 8.1 です。
32ビットにも64ビットにも対応しています。また、Windows 8 や 8.1 を
タッチ操作に対応した機種で使うときには、タッチで NVDA を操作できます。

NVDA は「フリーソフトウェア」です。英語の FREE には「無料」のほかに、「自由」という意味もありますが、
NVDA はこの両方の意味で「フリー」なソフトウェアです。つまり、NVDA は誰でもどんな目的にでも自由に使ってよく、
また NVDA のコピーを作って配布することも自由です。
NVDA の改良版を作って配布することもできますが、この場合は「どのような改良をしたか」という情報(ソースコード)を
隠してはいけない、という決まりです。
だから NVDA を誰かが改良したら、必ず他の誰かがその改良を引き継ぐことができるのです。
本当は NVDA は無料でなくても、お金をもらって販売してもよいのです。
決まっているのは「開発者が情報の公開を義務付けられている」ということだけです。
この決まりのために「お金を払った人だけが使える」という仕組みが成り立たないだけなのです。

NVDAの最初のバージョンは2006年4月に公開されました。
中心的な開発者は当時も現在もオーストラリアの全盲のプログラマー
Michael Curranさん・James Tehさんの2人です。
彼らは大学でコンピューター科学を学んだ専門家です。その技能を生かして
「視覚障害者が晴眼者と同じコストでコンピューターを利用できる」という理想のために活動を始めたのです。
NVDA はインターネットで公開されたため、オーストラリア国内だけではなく世界の視覚障害者の関心を集めました。
開発の早い段階から、いろいろな言語に簡単に対応できる国際化の仕組みが取り入れられました。
Web ブラウザの Firefox などを開発している非営利法人 Mozilla 財団が NVDA の支援を決めたことから、 
NVDA の開発は事業として軌道に乗り始めました。
NVDA 開発者の2人を中心に非営利団体 NV Access が設立され、コンピューター関連の企業や標準化団体、
視覚障害に関する各国の当事者団体の資金援助、個人からの寄付などによって運営されています。

非営利団体の活動として開発されていることは、NVDA がどんなソフトウェアなのか理解するうえで重要なことです。
ソフトウェアを販売するビジネスの立場では、例えば「どんな機能をつけたらユーザーは
バージョンアップにお金を払ってくれるだろうか」などと考えなくてはなりません。
一方で非営利活動である NVDA の開発では
「視覚障害者の社会参加を促す」あるいは「アクセシビリティに配慮したソフトウェアを増やす」といった目的を
優先することができます。
結果として NVDA は「他のソフトウェアのバグやお行儀のわるい実装を繕う」のではなく、
「他のソフトウェアの開発者がバグを直したりアクセシビリティの標準規格を守ってくれるように仕向ける」
ことを目指しています。
例えば NVDA は Windows のシステム設定(レジストリ)を書き換えたり
特別なモジュール(デバイスドライバ)をインストールしなくても動くので
「ポータブル版」という使い方ができます。
スクリーンリーダーがそのようなシステムの書き換えやインストールをするのは
「正しい役割分担ではない」と考えているようです。
スクリーンリーダーに対応した特別なアプリケーションの開発ではなく、
晴眼者が使っているアプリケーションをスクリーンリーダーでちゃんと使えるようにする、ということも、
NVDA が担う大事な使命と言えるでしょう。


NVDA 日本語版の開発

NVDA はひとつのソフトウェアで40以上の言語に対応します。
国際化という観点からも NVDA は「ユニバーサルなスクリーンリーダー」です。
しかし日本語化についてはどうしても今までの国際化の仕組みでは不十分であったため、
日本のボランティアたちが NVDA 日本語版の開発に取り組んできました。
2010年秋になんとか日本語の入力や読み上げができるものが完成したものの、
本当に実用的な日本語対応は2013年5月の 2013.1jp からだと言ってよいでしょう。
これは前年に香港や台湾のNVDA関係者が資金援助をして行った
東アジア言語対応を NVDA 日本語チームがさらに改良して実現したものです。
点字ディスプレイへの対応に必要な日本語点訳の処理も、
日本語チームが独自に開発したもので、2013.1jp で大きく改善できました。
まだまだ改善すべきところはたくさんありますが NVDA 日本語版の実力はやっと世界に追いついたと言えるでしょう。


NVDA 日本語版の入手方法

NVDA 日本語版は以下のアドレスから直接ダウンロード可能です。
http://i.nvda.jp

詳しい情報は NVDA 日本語チームのサイトからご覧ください。
http://www.nvda.jp


NVDAの起動キーの設定

NVDA を起動するショートカットキーは Ctrl+Alt+N です。
この設定は、Windows デスクトップの NVDA アイコンのプロパティで変更できます。
デスクトップの NVDA アイコンにフォーカスを移動して Alt+Enter でプロパティを開き、
「ショートカット」タブの「ショートカットキー(K)」にフォーカスを移動して、
そこで、割り当てたい操作(例えば Ctrl+Alt+Shift+N )を押します。
最後に Enter キー(または OK や 適用(A) のボタン)で保存してください。


NVDAのキーボード設定

キーボードにテンキーがない場合はNVDAを「ラップトップ配列」に設定するとよいでしょう。
ここではこのキー配列の設定変更だけをご紹介します。

以下、NVDA制御キーはInsertや無変換キーなど、「ようこそ画面」で説明されたキーを使います。
NVDA 制御キーを押しながら N を押すことを NVDA+N のように表記します。

NVDA を起動して NVDA+N を押すと NVDA メニューが開きます。
下矢印キーを1回押すと「設定」という項目にフォーカスが移動します。
このメニュー項目にはサブメニューがあり、
右矢印キーを押すと「一般設定」という項目にフォーカスが移動します。

下矢印を何度か押して「キーボード設定」でEnter キーを押すと
「キーボード設定」ダイアログが開きます。
ダイアログの最初の項目にフォーカスが移動して、
「キーボードレイアウト(K) コンボボックス デスクトップ 折り畳み Alt+K」
と読み上げます。

下矢印キーを押すと選択項目が変わって「ラップトップ」と読み上げます。
Enterキーを押すか、フォーカスをOKボタンに移動してスペースキーを押すと
「ラップトップ」の設定が保存されます。


ダイアログボックスの操作

ここでダイアログボックスの操作をまとめておきます。

フォーカスは Tab キーで順番に次の項目に移動できます。
この順番はふつうは画面の上から下、左から右に決められています。
Tab キーで行き過ぎたときには Shift+Tab キーで逆方向に移動できます。
逆方向移動は先頭の項目から一番最後の項目に移動するときにも便利です。

NVDA+Tabキーで、現在のフォーカス位置の項目の読み上げを行います。
読み上げの中止は Ctrl キーで、中断は Shift キーでできます。
中断したあとでShiftキーをもう一度押すと、続きを読み上げます。

一般的なダイアログボックスは、Enterキーを押すと変更を保存して閉じる、
Escキーを押すと変更をキャンセルして閉じる、という操作になっています。

さきほどの「コンボボックス」の操作も補足します。
コンボボックスには折り畳まれた(クローズの)状態と展開された(オープンの)状態があります。
キーボードではコンボボックスが折り畳まれた状態のまま矢印キーで操作できます。
上下矢印キーを押しても何も読み上げないときは、これ以上選択肢がないことを意味します。


NVDAの音声設定

今度は音声の設定を紹介します。
NVDAメニューの設定には「音声エンジン」と「音声設定」があります。
音声エンジンは SAPI4, SAPI5 など音声合成ドライバーの切り替えです。
音声設定で声や高さ・速さなどを変更できます。

「速さ」などは「スライダー」という形式の項目で、
数値を視覚的に表現して、値を変更できるようになっています。
キーボードでは矢印キーやPage Up, Page Downキーで値を増やしたり減らしたりできます。
EndキーとHomeキーで最小値や最大値に変えることもできます。
キーを押すたびに数値を読み上げます。
音声設定のスライダーでは、変更した結果がどんな音声になるのかを確認しながら操作できます。

コンボボックスの「記号読み上げレベル」は、読み上げる情報に含まれる
句読点やカンマ、ピリオド、カッコなどの読み上げかたの指定です。
記号読み上げレベルを「読まない」すると、
例えば「ようこそ画面」の「NVDAへようこそ」のあとの「感嘆符」を読まないようになります。
記号読み上げレベルは NVDA+P でも変更できます。

フォーカス移動のときにAlt+Kのように読み上げますが、
これはアクセラレーターキーと呼ばれる操作のヒントです。
Tabキーでひとつずつ移動しなくても特定の項目へのジャンプやチェック状態の変更ができます。
NVDAメニューから設定「オブジェクト設定」で
「オブジェクトのショートカットキーの通知」をチェックなしにすると、
アクセラレーターキーを読み上げなくなるので、説明がすっきりします。
チェックとチェックなしの状態を切り替えるにはスペースキーを押します。


設定プロファイルを使ってみよう

2013.3jp の新機能「設定プロファイル」を紹介します。

例として、メモ帳 (notepad) を使うときだけ音声エンジンの話者を変える
プロファイルを作ってみます。
この例を応用して、ぜひ便利な活用法を考えてください。

まず、NVDAとメモ帳を起動して、メモ帳のアプリケーションが選択された状態にします。
NVDA+Ctrl+Pを押して、設定プロファイルのダイアログを開きます。
さらにTabで「新規(N)」のボタンに移動して、スペースを押して
プロファイル作成のダイアログを開きます。

最初はプロファイルの名前の入力にフォーカスがありますが、
Tab を押して「アクティブ化」の方法を選ぶラジオボタンに移動します。
右矢印を押すと「現在のアプリケーション(notepad)」が選択されます。
ここでShift+Tabを押してプロファイルの名前に戻ると、
名前に notepad という名前が入ったことがわかります。
名前はさらに変更できますが、ここではEnterを押してダイアログを閉じます。

これからプロファイルを「通常の設定」に戻すまでは、
何か NVDA の設定を変更すると、
この notepad というプロファイルでだけ有効になり、
notepad 以外には反映されません。

音声設定ダイアログで話者を(例えば mei から lite に)変更しましょう。

最後に、プロファイルを戻すために、もう一度 NVDA+Ctrl+P を押します。
プロファイルのリスト項目
「notepad(編集中、トリガーしました)」
が選択されているので、上下矢印(おそらく上矢印1回だと思いますが)で
「通常の設定」という設定に戻して、
Enter で設定プロファイルのダイアログを閉じてください。

これで notepad は lite の声で、それ以外のアプリケーションは mei で
読み上げるようになります。
notepad というプロファイルを削除すればもとの状態に戻ります。

詳しくはユーザーガイド 8.3 をお読みください。
http://www.nvda.jp/nvda2013.3jp/ja/userGuide.html#toc68


ユーザーガイドを読んでみよう

Windows はもともとキーボードでいろいろな操作ができるようになっていますが、
NVDA は独自に「文字を読むための操作」を付け加えています。
これは「ブラウズモード」と呼ばれています。
 ブラウズとは「閲覧」という意味です。
「Webブラウザー」という言葉はよくご存じと思いますが、
これは「Webを閲覧するためのもの」という意味です。
NVDAの「ブラウズ」はWebブラウザーだけでなくいろいろな場面で使えます。

NVDAメニューの「ユーザーガイド」を開くとブラウズモードの操作が使えます。
NVDA 日本語版を起動して、NVDAメニューを開き「ヘルプ」「ユーザーガイド」を
選んでください。
開くとすぐに読み上げが始まりますが、Shift を押すと音声が止まります。
このユーザーガイドは Alt+Tab で他のアプリケーションから切り替えることが
でき、Alt+F4 で終了できます。

まずテキスト(文字)を確認する操作です。
「キーボード設定」「キーボードレイアウト」の設定によって
操作が違うので、最初にまとめます。

ラップトップ配列:
NVDA+左矢印:前の文字に移動
NVDA+ピリオド:現在の文字を読み上げ
NVDA+右矢印:次の文字に移動
NVDA+上矢印:前の行に移動
NVDA+Shift+ピリオド:現在の行を読み上げ
NVDA+下矢印:次の行に移動

デスクトップ配列:
テンキー1:前の文字に移動
テンキー2:現在の文字を読み上げ
テンキー3:次の文字に移動
テンキー7:前の行に移動
テンキー8:現在の行を読み上げ
テンキー9:次の行に移動

操作を覚えるためには前後左右など位置関係をイメージするとよいでしょう。
以下ではラップトップ配列で具体的に説明します。
NVDAキーは「無変換」または Insert キーでしたね。

NVDA+左矢印を押すとピッという音が鳴り「左 エヌ」と読み上げます。
同じ操作を何度繰り返しても「左 エヌ」と読み上げます。
これはいま注目している文字がすでに行の左端にあり、これ以上左に移動できないからです。
またピッという音はアルファベットのエヌが大文字であることを示します。
(「音声設定」「大文字にビープ音を付ける」で切り替えできます)

NVDA+ピリオドを押すとやはりピッという音がなり「エヌ」と読み上げます。
NVDAキーを押したままピリオドを「ポン、ポン」と2回押すと
「半角 英字 大文字 エヌ」と読み上げます。

NVDA+右矢印を押すとピッという音が鳴り「ブイ」と読み上げます。
この操作を繰り返すと「デー、エー、スペース、に、ぜろ、いち、さん」のように
1文字ずつ表示されている情報が確認できます。

「注目している文字」を左右に移動する操作を覚えました。
このときに Windows のカーソルやマウスポインタは一切移動しません。
開いているウィンドウの内容を壊したり書き換えたりすることもありません。
この操作が NVDA の「レビューカーソル」の移動です。

今度はレビューカーソルを1行ずつ動かしてみます。
まずNVDA+上矢印を押すと
「トップ 見出し レベル1 NVDA 2013.3jp ユーザーガイド」
と読み上げます。
繰り返しても読み上げる内容は同じです。
これは、レビューカーソルが一番上の行にあって、
その行が「見出しレベル1」という種類の情報で、
内容が「NVDA 2013.3jp ユーザーガイド」であることを示しています。

現在の行を読み上げる操作 NVDA+Shift+ピリオドを押すと
「見出し レベル1 NVDA 2013.3jp ユーザーガイド」
と読み上げます。また、ひとつ下の行に移動する操作
NVDA+下矢印を押すと
「見出し レベル2 目次」
と読み上げます。
NVDAをShiftを押したままピリオドを2回続けて押すと
「もく、じ」のように1文字ずつ区切って読み上げます。
また3回続けて押すと
「もく、めじるしのめ、つぎ、じかいのじ」
のように文字を詳しく説明します。

おまけですが NVDA+F を押すと
「Times New Roman 24pt 太字 ベースライン 中央揃え」
のように現在の行の書式を説明します。

これが「何かを読む操作」の基本です。
今回の例では、NVDAキーを使わないでただ矢印キーを押したときにも
似たような動きをするのですが、これはたまたま動いているアプリケーションが
矢印キーで操作できて、レビューカーソルも自動的に一緒に移動して
いるからです。
アプリケーションの操作ではなくNVDAの機能で文字や文章を確認できる、
ということをご理解ください。

このブラウズモードにはもっとたくさんの操作方法があります。
アルファベットの H を押すと「次の見出し」つまり下に向かって移動します。
また Shift+H を押すと「前の見出し」つまり上に向かって移動します。
この「見出しジャンプ」機能と、行単位や文字単位の移動だけでも、
ひととおりユーザーガイドを読むことができるでしょう。

ここでご紹介した操作はユーザーガイド「5.5. テキストの確認」で
説明されています。
http://www.nvda.jp/nvda2013.3jp/ja/userGuide.html#ReviewingText


ブラウズモードを使いこなす

ブラウズモードの操作は Internet Explorer や Mozilla Firefox などの
ウェブブラウザ、Adobe Reader など、さまざまな場面で使えます。
さきほどブラウズモードでの行や文字単位の移動、
h で「次の見出し」に移動、といった操作を説明しました。
アルファベット1文字などの入力による移動を
「一文字ナビゲーション」と呼んでいます。
例えば L でリスト、T でテーブル、
F でフォームフィールド(テキスト入力欄やチェックボックスなど)、
G で画像にジャンプします。
Shift と一緒に押すと逆方向に移動します。
利用できる操作の一覧はユーザーガイド 6.1. 一文字ナビゲーション を
参照してください。
http://www.nvda.jp/nvda2014.1jp/ja/userGuide.html#toc41

ブラウズモードに対応したドキュメントは、見出しによって階層構造を
作ることができ、その構造は「要素リスト」で確認できます。
要素リストは NVDA+F7 で開くダイアログです。
「ユーザーガイド」のブラウズ中に要素リストを開くと、ツリービューには
リンクがはられた項目、例えば目次でページ内リンクがついた章や
節のタイトルが並びます。
上下の矢印キーで要素を移動して、左矢印で折りたたむ、
右矢印で展開する、といった操作ができます。
項目に移動してエンターキーを押すと、ドキュメントの対応する場所に
ジャンプできます。
このツリービューから Shift+Tab で「種別」というグループに移動すると
「リンク」「見出し」「ランドマーク」のラジオボタンがあり、
切り替えるとツリービューの内容が更新されます。
またフィルター機能を使うと、特定の文字列を含む項目だけを表示できます。


ブラウズモードの設定

NVDA メニューの「設定」「ブラウズモード」の項目について
すこし補足します。

まず「1行の文字数」です。
この値の初期値は100文字で、10から250までの数字が指定できます。
画面で横の幅に収まらないたくさんの文字を含む要素は、改行されて
複数の行として表示されます。
しかしブラウズモードで行の移動をするときには、
画面の幅とは関係なく、この「1行の文字数」で区切られます。

次に「サポートされている場合画面レイアウトを使用する」という
設定について説明します。
例えば以下のようにチェックボックスが横に2個並んでいるとします。

興味のある国
アメリカ (チェックボックス) イギリス (チェックボックス)

「画面レイアウトを使用」の場合は下矢印キーを押すごとに

「興味のある国」
「アメリカ チェックボックス チェックなし 
イギリス チェックボックス チェックなし」

のように区切られます。
「画面レイアウトを使わない」では、下矢印キーを押すごとに

「興味のある国」
「アメリカ」
「チェックボックス チェックなし」
「イギリス」
「チェックボックス チェックなし」

のように区切られます。
(どのようにサイトが制作されているかによって実際の動作は
異なる場合があります)
必要に応じて使い分けてください。
画面レイアウトの「使用」「使わない」は NVDA+V を押して
切り替えることもできます。

最後に「フォーカスの変化を追跡する自動フォーカスモード」
について説明します。
キーボードの h を押して見出しジャンプするのではなく、
エディットフィールドに h という文字を入力したいことがあります。
このような場合には「フォーカスモード」に切り替えて、キー入力を
ウェブブラウザに対して行う必要があります。
必要に応じて自動的にこの切替をする機能が
「自動フォーカスモード」です。

フォーカスモードに切り替わるときには「ガシャ」という音が、
ブラウズモードに戻るときには「ポン」という音が鳴ります。
MSN, Yahoo, Google のような検索サイトを開いて 
Tab キーで移動していると、検索キーワードの入力欄でこのような
音を聞くことができます。

手動でのフォーカスモードの切り替えは NVDA+スペース で可能です。
エディットフィールドで NVDA+スペースを繰り返し押すと、
「ガシャ」「ポン」「ガシャ」「ポン」とモードが交互に切り替わります。

フォーカスモードは文字入力だけでなく、コンボボックスの操作などでも使われます。
例えばコンボボックスで下矢印キーを押しても、
ブラウズモードのままだとひとつ下の行や要素に移動してしまいます。
「コンボボックス 折りたたみ」のように読み上げられる場所で
NVDA+スペースを押して「ガシャ」という音が聞こえてから
下矢印と上矢印を押せば、コンボボックスの選択を変えることができます。
変更が終わったらブラウズモードに戻すために、
もう一度 NVDA+スペースを押して「ポン」という音が鳴ることを
確認してください。


ブラウズモードに関係する設定

ブラウズモードに影響するその他の設定として、
まず「書式情報」の中には以下のような項目があります。

フォント名、フォントサイズ、フォント属性、配置、色、
校閲者による更新、スタイル、スペルエラー、
ページ番号、行番号、行インデント、
テーブル、テーブルの行/列見出し、テーブルのセル番地、リンク、
見出し、リスト、引用、ランドマーク、フレーム、クリック可能

チェックされた項目は移動するたびに通知されるので、不要な項目は
チェックなしにするとよいでしょう。
一部の項目はウェブブラウザではなく Adobe Reader, Word, Excel, 
メモ帳などで有効です。
無効にした項目の情報には NVDA+Tab や NVDA+F で
確認できるものもあります。

また Internet Explorer ではリンクされたファイルのURLが、
ツールチップという小さなウィンドウで表示され、
それが読み上げられることがあります。
「オブジェクト表示」「ツールチップの通知(T)」の設定で、
このような情報を読み上げさせたり無視させたりできます。

アプリケーションごとにこれらの設定を変更したいときは、
設定プロファイルを使うとよいでしょう。
NVDA の操作や設定は、すべてのアプリケーションを通じて
なるべく共通な方法で行うようになっているので、
最初は分かりにくいかも知れませんが、いろいろ試していただけると、
きっと便利な使い方が見つかると思います。


レビューカーソルの使い方(前編)

NVDA のレビューカーソルの使い方(オブジェクトナビゲーション)を紹介します。

NVDA で使われる「オブジェクト」という言葉は Windows が画面表示に使う
「要素」や「部品」のことです。
慣れるまではユーザーガイドの「オブジェクトナビゲーション」と
「レビューカーソル」という言葉は同じことだと考えてください。
どう違うかは後ほど説明します。
いくつかの機能については、わかりやすくするためにユーザーガイドとすこし違う名前を使います。

説明に使うのは NVDA 日本語版 2014.1jp 以降で追加された「設定プロファイル」ダイアログです。
ここでは設定プロファイルの機能そのものは使いません。
NVDA+N で NVDA メニューを開いて C を押すと「設定プロファイル」
が開いて、以下のように通知されます:

「設定プロファイル ダイアログ
プロファイル P リスト 通常の設定 編集中」

もし設定プロファイルをすでに使っておられたら、内容は違っているかも知れません。
なお、引用する例は以下の設定を想定しています:
音声設定「記号」「読まない」
オブジェクト表示設定「オブジェクトのショートカットキーの通知」「チェックなし」

NVDA には「アクティブウィンドウの読み上げ」という機能があります。
実はこの機能を使うと「レビューカーソル」は勝手に動いてしまうのです。

NVDA+B:アクティブウィンドウの読み上げ

押すと
「設定プロファイル ダイアログ
プロファイル P テキスト
プロファイル P リスト
通常の設定 編集中
新規 N ボタン
トリガー T ボタン
すべてのトリガーを一時的に無効化 I チェックボックス チェックなし
閉じる C ボタン」

いくつか読み上げ操作を復習しましょう。

NVDA+T:ウィンドウのタイトルの読み上げ
押すと
「設定プロファイル」

NVDA+Tab:フォーカスの読み上げ
押すと
「通常の設定 編集中 リスト項目 フォーカス 選択」

これらはダイアログが開いた直後に読み上げた情報と同じです。

「フォーカス」とは Windows におけるキーボード入力や操作の対象です。
文字を入力できる状態ではキャレット(文字入力カーソル)があります。
マウスを動かして移動させることができるマウスカーソル(マウスポインタ)もあります。

NVDA の「レビューカーソル」は、これらとは独立して動かせる「読み取り専用カーソル」なのです。

いまレビューカーソルはどこにあるのでしょう?

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+O:レビューカーソルの要素(ナビゲーターオブジェクト)の確認

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー5:レビューカーソルの要素(ナビゲーターオブジェクト)の確認

押すと
「閉じる C ボタン」

これはダイアログの一番最後にあるボタンです。
つまりフォーカスは「通常の設定 編集中 リスト項目」にあり、
レビューカーソルは「閉じる ボタン」にあるのです。

どうですか?
もしかすると「レビューカーソル」を意識したのはこれが初めて、というかたもいらっしゃるのでは?

うっかりキー操作をするとフォーカスのある要素を操作してしまうので、
気をつけてください。

レビューカーソルが画面のどこかで四角形の場所を指しているときに、
その場所や大きさを知る方法もあります。

ラップトップ配列:
NVDA+Delete:レビューカーソルの要素の位置を通知

デスクトップ配列:
NVDA+テンキーDelete:レビューカーソルの要素の位置を通知

押すと
「オブジェクトは画面左端から何パーセント、上端から何パーセントにあり、
画面の幅の何パーセント、高さの何パーセントを占めています」

さて、わかりきったことかも知れませんが、レビューカーソルの要素に何が書かれているか、
確認しましょう。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+ピリオド:レビューの現在行の通知

デスクトップ配列:
テンキー8:レビューの現在行の通知

押すと
「閉じる C」
すばやく2回押すと
「へい じ る カッコ C(ビープ音) カッコトジ」
すばやく3回押すと
「とじるのへい じ る カッコ C(ビープ音) カッコトジ」

ビープ音は大文字の C であることを通知しています(音声設定で無効化できます)。

レビューカーソルはいままで四角形だと説明してきたのですが、
それは「閉じる」というボタンの話です。
実はレビューカーソルはボタンの中の文字を一つ一つ確認することもできるのです。

ラップトップ配列:
NVDA+ピリオド:レビューの現在の文字の通知

デスクトップ配列:
テンキー2:レビューの現在の文字の通知

1回または2回押すと:
「とじるのへい」
3回押すと:
「38281 u 9589」

3回押すと文字コードを10進数と16進数で説明します。
テキスト(文字)の確認でご紹介した「文字単位の移動」で「閉じる」
ボタンの中を1文字ずつ左右に移動しながら確認できます。

ラップトップ配列:
NVDA+左矢印:前の文字に移動
NVDA+右矢印:次の文字に移動

デスクトップ配列:
テンキー1:前の文字に移動
テンキー3:次の文字に移動

最初は「ナビゲーターオブジェクトとレビューカーソルは同じ」と説明をしましたが、
ここではちょっと違います。
ナビゲーターオブジェクトは「閉じる C」というボタンを指しています。
レビューカーソルはそのボタンの中の文字を指しています。


レビューカーソルに関する設定

NVDAメニュー 設定「レビューカーソル」の項目を簡単に紹介します。
http://www.nvda.jp/nvda2014.1jp/ja/userGuide.html#toc59

以下の設定は、Windows のフォーカス、文字カーソル、マウスカーソルが移動したときに
レビューカーソルを移動させるかどうかを指定します。

「システムフォーカス(フォーカス)を追跡」(キー操作はNVDA+7)
「システムキャレット(文字カーソル)を追跡」(キー操作はNVDA+6)
「マウスカーソルを追跡」

普段はレビューカーソルはWindowsのフォーカスと一体化しています。
レビューカーソルを動かすとフォーカスとレビューカーソルは分離しますが、
Tabキーでフォーカスを動かすと、レビューカーソルはまたフォーカスにくっついてしまいます。
しかし NVDA+7 を押して追跡を無効にしておけば、
フォーカスを動かしてもレビューカーソルは動かず、分離されたままになります。


レビューカーソルの使い方(後編)

NVDA のレビューカーソル(オブジェクトナビゲーション)を紹介しています。
NVDA 日本語版 2014.1jp の「設定プロファイル」ダイアログを開いて、
NVDA+B でアクティブウィンドウの読み上げを行い、
読み上げが終わった状態から説明します。
レビューモードは「オブジェクトレビュー」で実行します(後ほど説明します)。

さて「閉じる C」ボタンのまわりには何があるのでしょう?
せっかくなのでレビューカーソルで確認しましょう。

画面を構成する要素は
「親要素の下の階層に子要素がある」
「お兄さん要素と同じ階層に弟要素がある」
といった二次元の関係になっています。

前回「要素の位置の通知」機能で確認した画面の上下左右と区別するために、
ここでは「親子」「兄弟」という言葉で説明します。
家系図のようなものをイメージしてください。
この家系図では、親要素と子要素は上下に並びます。
また兄弟要素は左右に並びます。左側をお兄さんと呼びます。
この上下と左右がキー操作に対応しています。
レビューカーソルを要素単位で移動しましょう。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+右矢印:次の要素に移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー6:次の要素に移動

押すと
「次のオブジェクトなし」

「閉じる C」ボタンの右に兄弟要素がない、つまり「閉じる」が一番末っ子です。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+左矢印:前の要素に移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー4:前の要素に移動

押すと順番に
「すべてのトリガーを一時的に無効化 I チェックボックス チェックなし」
「トリガー T ボタン」
「新規 N ボタン」
「プロファイル P リスト」
「プロファイル P テキスト」
「前のオブジェクトなし」

この「前のオブジェクトなし」がこの階層の左端を示します。
テキストは長男、リストやボタンがその下の兄弟です。

「プロファイル P テキスト」はフォーカスでは移動できません。
テキストというのは決められた文字を画面に表示する部品です。
Windows はキーボードでこの要素にたどり着く方法を用意していません。
NVDA のレビューカーソルを使わないとたどり着けない要素です。

さて、今度は親子関係を見ていきましょう。
要素の下の階層にさらに要素が含まれている例が、このダイアログにあります。
以下の操作で移動してください。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+右矢印:次の要素に移動
NVDA+Shift+下矢印:子要素に移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー6:次の要素に移動
NVDA+テンキー2:子要素に移動

順番に押すと
「プロファイル P リスト」
「通常の設定 編集中」

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+O:レビューカーソルの要素を確認

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー5:レビューカーソルの要素を確認

押すと「通常の設定 編集中 リスト項目 フォーカス 選択」

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+左矢印:前の要素に移動
NVDA+Shift+右矢印:次の要素に移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー4:前の要素に移動
NVDA+テンキー6:次の要素に移動

順番に押すと
「前のオブジェクトなし」
「次のオブジェクトなし」
もし設定を追加していたら、追加されたリスト項目も見つかると思います。

ここまでの操作で「プロファイル P リスト」という親要素の下位に
「通常の設定 編集中 リスト項目」という子要素があり、
この子要素には兄弟がいない、という構造がわかります。

親要素に戻るのは上方向です。家系図をイメージしてください。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+上矢印:親要素に移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー8:親要素に移動

押すと「プロファイル P リスト」

さらに親要素はあるのでしょうか?
もう一度「親要素に移動」を押すと
「設定プロファイル ダイアログ」

この「設定プロファイル ダイアログ」はボタンやリストなどの兄弟すべての親要素です。
このダイアログに兄弟要素はあるでしょうか?

「次の要素に移動」を押すと「次のオブジェクトなし」

弟はいないようです。ではお兄さんはいるでしょうか?

「前の要素に移動」を押すと「閉じる ボタン ウィンドウを閉じます」
もう一度押すと「前のオブジェクトなし」

お兄さん要素「閉じる ボタン」が見つかりました。
これは標準的なダイアログの右上にある赤いバツ印(Windows 8 の場合)
のついたボタンです。

ここでボタンを押すための操作を二通り説明します。
まず、マウスクリックでボタンを押す方法です。
この方法では「マウスカーソルを移動する」「左クリックを実行する」の2段階が必要です。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+M:マウスカーソルを移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキースラッシュ:マウスカーソルを移動

押すと「閉じる ウィンドウを閉じます」

ラップトップ配列:
NVDA+開き角括弧:左クリック

デスクトップ配列:
テンキースラッシュ:左クリック

押すとウィンドウが閉じて、その下のウィンドウやデスクトップなどにフォーカスが移ります。

このテクニックは、マウスでの操作しか考慮されていないアプリで有用でしょう。

2番目は、もっと簡単にボタンを押す方法です。
もう一度設定プロファイルを開いてください。
今度は最初からレビューの操作で「閉じる ボタン」に移動しましょう。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+上矢印:親要素に移動

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー8:親要素に移動

押すと「プロファイル P リスト」
もう一度押すと「設定プロファイル ダイアログ」

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+左矢印:前の要素に移動

デスクトップ配列:
テンキー4:前の要素に移動

押すと「閉じる ボタン ウィンドウを閉じます」

フォーカスのあるボタンはスペースで押せますが、
レビューカーソルからはボタンを次の方法で「実行」します。

ラップトップ配列:
NVDA+Enter:レビューカーソル位置の要素を実行

デスクトップ配列:
NVDA+テンキーEnter:レビューカーソル位置の要素を実行

この「実行」という操作には「押す」「呼び出し」「アクティベート」
「アクティブ化」などの別名があります。
ボタンは押されたら何を実行するかが決まっていて、
その割り当てられた処理がこの操作で実行できます。

「設定プロファイル ダイアログ」の親要素を確認すると
「設定プロファイル ウィンドウ」だとわかります。
その兄弟オブジェクトは、実は Windows デスクトップに
置かれているさまざまな部品やウィンドウです。
起動中のどのアプリのウィンドウにでも、またタスクバーやタスクトレイにも、
このレビューカーソルの移動でたどり着けるのです。

例えば「ユーザーによって昇格された通知領域」の子要素に「NVDA ボタン」があります。
これがNVDAのタスクトレイアイコンです。
ここにマウスカーソルを移動して右クリックすればタスクトレイのメニューが開きます。

ラップトップ配列:
NVDA+Shift+M:マウスカーソルを移動
NVDA+閉じ角カッコ:右クリック

デスクトップ配列:
NVDA+テンキースラッシュ:マウスカーソルを移動
テンキーアスタリスク:右クリック

ぜひ、いろいろなウィンドウやアプリでレビューカーソルを試してみてください。


レビューモードの説明

NVDA のレビュー操作には以下の3種類のモードがあります。
オブジェクト(要素)レビュー
ドキュメント(文書)レビュー
画面レビュー

切り替え操作は次のとおりです。

ラップトップ配列:
NVDA+PageUp:次のレビューモード
NVDA+PageDown:前のレビューモード

デスクトップ配列:
NVDA+テンキー7:次のレビューモード
NVDA+テンキー1:前のレビューモード

ウェブブラウザのようなアプリケーション(ブラウズモード)では
意識しなくても自動的にドキュメントレビューに切り替わります。

画面レビューでは要素(オブジェクト)内の行単位の移動が、
画面の改行位置で区切られます。
例えばNVDAメニューのヘルプ「NVDAについて」ダイアログで
「次のレビュー要素に移動」を2回押して見つかる、
テキストのたくさん書かれた要素を下記の操作で読み進めてみてください。

ラップトップ配列:
NVDA+下矢印:レビュー内の次の行に移動

デスクトップ配列:
テンキー9:レビュー内の次の行に移動

画面レビューに切り替えてこの操作を行うと以下のように区切られます。
「NVDAはGNU 一般公衆利用許諾契約書(Version 2)によって保護されていま」
「す。この内容に同意いただき、必要としている方にソースコードを提供していただける」
これは画面でこのように改行されて表示されているからです。

なお、マウスカーソルの移動は、画面レビューでは正しく動かないのでご注意ください。


オブジェクトの親子関係について

要素(オブジェクト)の親子関係について補足すると、
これはソフトウェアの開発者の都合です。
例えば親要素の色や位置情報を子要素が受け継ぐ、といった性質があるのです。
画面を見るだけのユーザーには親子・兄弟関係は正確にはわからないので、
要素の順序やつながりがきちんと配慮されておらず、
レビューカーソルでうまく移動できない、不必要に階層が複雑、
といったアプリは残念ながらたくさんあります。
あきらめないでチャレンジしてみてください。


アドオンを活用する

NVDA のためのさまざまな機能拡張ツール「アドオン」が作られています。
レビューカーソルの機能を研究するために私は
「フォーカスハイライト」というアドオンを開発しました。
このアドオンは世界のユーザーや開発者に便利に使っていただいています。

アドオンの説明はユーザーガイドの下記をお読みください。

9.3 アドオンマネージャー
http://www.nvda.jp/nvda2014.1jp/ja/userGuide.html#toc79

NVDA のアドオンはさまざまなサイトで公開されていますが、
NVDA の最新版と互換性がないものやライセンスが不明なものも
ありますのでご注意ください。


Windows タブレット

Windows 8.1 を搭載したタブレットが注目を集めています。
8インチの Windows タブレットは iPad mini や Nexus 7 と
同じような大きさ・重さで、バッテリーの持ちもよく、気軽に持ち歩くことができます。
多くの製品には Microsoft Office 2013 が入っています。

Windows タブレットはタッチ操作に対応していて、文字入力は
スクリーンキーボードで行うようになっています。
ですが、中身は Windows 8.1 が入ったPCなので、
キーボードを接続すると、一般的なPCと同じように NVDA をご利用いただけます。
CPU は高速とは言えませんが、音声合成を使うには十分な性能です。
Micro USB コネクターしか付いていない機種が多いのですが、
Bluetooth 規格の無線キーボードが使えます。
また「USB OTG(ホスト変換)ケーブル」で
通常のUSBキーボードをつなぐこともできます。

Windows タブレットで NVDA を使うと、画面を触ったときに
その場所にあるものを読み上げます。
また、タップやフリックなどで一部の操作ができるようになります。
これはNVDAのユーザーガイドとコマンドクイックリファレンスでご説明していますが、
「入力ジェスチャー」設定でタッチ操作の機能の割り当てを変えることもできます。

スクリーンリーダーでのキーボードなしでの文字入力は
不可能ではないが難しいという状況です。
キーボードなしで利用できるかどうかは、使いたいアプリケーションや
作業の内容によりますので、事前にお調べになることをお勧めします。
NVDA のタッチ対応はまだ実績が不十分ですが、
これからも改良されていくので、ご期待いただければと思います。


タッチモード

Windows 8/8.1 のタッチモードを紹介しましょう。
画面を触るとその場所にナビゲーターオブジェクトが移動します。
三本指タップで「テキストモード」「オブジェクトモード」が切り替わります。
オブジェクトモードでは左右にフリックするとナビゲーターオブジェクトが
「前の要素」「次の要素」に移動します。
ただし階層をまたいで自動的に移動してくれるので、キーボードよりもちょっと便利です。
テキストモードでは左右にフリックするとレビューカーソルが文字単位で左右に移動します。


最後に

NVDA そのものの機能を正確に説明しようと心がけたつもりです。
紹介できなかった話題については、
ユーザーガイドやインターネットの情報を合わせてご活用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。